Hay Fever
裁判官になってしばらくした頃に花粉症を自覚しました。私の場合は、目のかゆみや鼻水はそれほどでもないのですが、薬を飲まずにいると、とにかく頭痛がひどくなります。薬を飲んでいれば耐え難いほどではないのですが、それでも完全に頭痛がなくなることはなく、そのせいもあってか、花粉症の時期は基本的にイライラしています。
イライラした気持ちを仕事に持ち込まないように、とは思ってはいたものの、率直に言って訴訟指揮や代理人への対応に影響が出ていたかもしれない、と思ったことがまったくなかったといえば嘘になるように思います。病気になったりしても思いますが、人間というものは小さなことやものに、多大な影響を受けて生きているものです。
しかし、そんな私でも何十マイクロメートルかの小さな物質に煩わされずに仕事をしていた時期もあります。カンボジアと石垣島にいたころです。沖縄には杉とヒノキがないために、花粉症が(ほとんど)ないことは日本人には割と有名ですが、カンボジアも同様なのです。ご承知のとおり、私は、沖縄とカンボジア(及びテキサス)が大好きで、いずれは移住したいとさえ思っています。寒い時期には特にそう思うのですが、よく考えてみれば、花粉症が出なかったというのもおそらく私の上記各地への印象に影響を与えているのではないかと思います。つくづく人間というものは小さなものに、多大な影響を受けて生きているものだと思います。
ともあれそれまではここ東京の地で弁護士業を頑張りたいと思います。できるだけそのようなことにならないように尽力しているつもりですが、お越しいただく皆様におかれましては、私の仕事の能率が悪かったり、イライラしていると感じられましたら花粉症のせいなのだと温かい目で見ていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
なお、私は、ブタクサに反応して秋口にも花粉症になることも予め申し上げておきます。どうぞよろしくお願いいたします。